全ては犬の見ている夢だったらいいのに

毒家族の狂ったエピソードと現実的な家族終い

モンスター兄エピソード【他人とトラブル①】

兄の攻撃対象がまだ私じゃなかった時、形式的に兄の結婚式に呼ばれた。

 

兄は海外赴任中、兄嫁と出会った。

詳細は省くが、兄嫁が海外駐在員を狙った婚活をしていたのでは?と思う。

 

それはさておき、結婚式は兄嫁の出身地に近いある地方の神社で

ほぼ家族のみで行われた。

私はここで初めて兄嫁と会った。小柄で可愛らしい人だったが

終始作ったような同じ表情をしていたのが不自然で気になった。

 

父は相変わらず「無」だったが、母は兄を怒らせないよう

相当気をつかっているようだった。

その頃兄は私に対して、そこまで攻撃対象ではなかったので

私は結婚を機に性格が直ればいいな。くらいに思っていたが

やはり気は使った。

 

夜、兄がうちの家族を食事に連れて行った時は

母は余計なことを喋ってまた兄に激怒されてはいけないと思ったのか

腫れ物に触るような態度で終始静かにしていた。

おしゃべりな母がこれだけ黙るのは珍しいが、少しでも地雷を踏むと

【土足で金を強奪事件】に発展すると思っていたのだろう。

 

noemie.hatenablog.com

 

父はもちろん無言。

しょうがなく私は兄とあたり障のないことを喋った記憶がある。

結婚のお祝いなのに、暗い時間だった。

誰も笑ってないし楽しくなかったと思う。何を食べたかも覚えていない。

兄は兄嫁と兄嫁の家族に「家族を食事に連れて行った」という事実を

報告できればよかったのだろう。

 

ちなみに両家の食事じゃなかった理由は兄嫁の親が

体調を崩したからだったと思う。

 

もう流石に自分の結婚式の時だし、今回は問題を起こさないだろう。と

思っていたが事件は次の日起こった。

 

兄の提案で少し観光をすることになったのだが、

4人で仲良く出かけるということをしたことがなかったので

かなりギクシャクしながら、目的地までのバスに乗った。

 

すると乗った途端、兄が椅子に座っていた小学生たちを脅し始めたのだ。

低い声で顔を近づけ「なぁ、お前らわかるだろ?お年寄りに席を譲りな!」と。

小学生たちは怖がってすぐ立った。

父と母はその席に何も言わず座ったが、私は家族の無礼に耐えられず

一人で一番後ろの席に座った。後ろの方の席は空いていた。

 

これは兄のパフォーマンスの一種だ。周囲にわかるよう正義の剣を振りかざし、

承認欲求を満たす。兄の歪んだ正義は本当に厄介だ。

 

後ろの席が空いてるにも関わらず、小学校低学年の子たちを脅し

立たせて両親を座らせる。

良いことをしているとでも思っているのだろうか。

小さい子たちが脅されて立つ方が危ないと思う。

 

そして、さらに事件が起こった。両親が座っている席の前に

兄は立っていたのだが、乗客の誰かとモメ始めたのだ。

母の「やめてください!」と言う声がバスの中に響く。

兄が誰かに怒っていた。

 

私の隣に座った男性2人は「なんか揉めてるぞ。何あれ」と言い出し

私は恥ずかしいのと「なぜうちは普通にできないのか。揉め事ばかりなのか」

と涙が出てきてしまった。

 

他人のふりして、泣いていることがバレないよう窓の外を見ていたら

運転手さんが「お客さん!やめてください!喧嘩するなら降りてください!」

マイク越しにいい、車内は騒然となった。

兄の喧嘩相手はバス停で降りた。喧嘩相手はお爺さんだった。

 

結局何だったのかわからない。父も母も兄も何も言わないからだ。

私も関わりたくない。

母が少し兄を庇うような発言をしていたが、何もなかったように

観光をした。私は本当に疲れてしまった。

 

家族がいない時の兄はどうしてるかわからないが

特に両親がいる前でイキがることが多いように思う。

そして相手は子どもや高齢者、女性である。

権力や強靭な肉体を持った男性には歯向かうことは皆無かと思う。

 

兄のイキりは醜く恐ろしいのだが、私には小さな兄が

「ねぇ、僕って良い子だよね?褒めてよね?」と母に問いているようにも見える。

 

しかし結婚という大きな幸せイベントの時も

変わらずトラブル起こすのなんなの……